画像認識が業務を変える!AIを活用した画像認識ソリューションとは?

 2021.01.25  HOYAデジタルソリューションズ株式会社

近年、AIや人工知能、ディープラーニングといった言葉を耳にする機会が増えています。これらの新しいテクノロジーの実用化は、まだ先の印象もあるかもしれません。しかし身近なサービスや製造業の検査プロセスなどではすでに活用が広がってきています。本記事では、AIを活用した画像認識の仕組みや技術の基本的な内容、活用されている具体的な事例などについて解説します。

AIの画像認識ソリューションとは

「画像認識」とは、画像において何が写っているかを機械やコンピューターなどで判別する技術です。近年注目されているAIと組み合わせることによって、大量の画像データを機械に読み込ませる際、AIが自動的に画像内の重要な特徴を抽出し、対象物を識別してくれます。従来は人間が意識的、あるいは無意識的に行っていた判別を、AIを使って効率的かつ高精度に行えるようにします。

「ディープラーニング」という大量のデータから因果関係や法則などを導き出し、精度を高められる技術の台頭とともに、AIの画像認識ソリューションはさまざまな業界で取り入れられるようになってきました。

AIの画像認識ソリューションは幅広い分野で活用が進んでいますが、特に大量の製品や商品を製造する製造業において、検査プロセスでの活用が盛んです。品質担保のためには綿密な検査が不可欠ですが、その一方で担当者への負担が大きかったり、属人化しやすい側面があったりといった課題がありました。AIを活用した画像認識の登場により、これら課題の解決が期待されています。

AIの画像認識の仕組みや支える技術

ここでは、AIの画像認識に関する技術について詳しく解説します。

ディープラーニング

AIの画像認識ソリューションにおいては、先述のディープラーニングが欠かせません。ディープラーニングによって、人間が関与しなくても機械やコンピューターが自動的に、大量のデータをもとに規則性や特徴を導き出してくれます。人間の脳をモデルとした、「ニューラルネットワーク」と呼ばれる複数の層から構成されるネットワーク構造をベースとしています。

ディープラーニングが登場する前までは、現実世界のさまざまな事象やデータから考えられるパターン認識を機械に学習させることは困難でした。しかし、ディープラーニング技術の発展により、これが現実的に可能となりました。

CNN(畳み込みニューラルネットワーク)

AIの画像認識ソリューションを支えるもうひとつの仕組みが、「CNN(Convolutional Neural Network)」です。CNNとは「畳み込みニューラルネットワーク」を意味し、ニュートラルネットワークの中間層に、さらに畳み込み層とプーリング層を組み込んだもので、画像処理に利用される処理手法です。計算量が非常に膨大になっていますが、コンピューターの処理能力が大幅に向上したことにより、CNNによる画像処理が可能になりました。

AIの画像認識の事例

最後に、AIの画像認識の活用事例を2つ紹介します。

事例1: レンズメーカー様のレンズ生産の外観検査にAIを活用

まずは、製造業の中でもレンズメーカー様に関する事例から紹介します。さまざまな精密機器などに用いられるレンズにおいては、何よりその精度が重要であり、品質を担保するうえで検査の精度と効率が鍵となります。

もともと検査ラインにおいて、自社独自のカメラ検査装置や画像処理技術を用いて自動化を推進していましたが、以下のような課題もありました。

  • 画像認識の難易度が高く、自動で正しい検査を行うには多数のパラメータ設定などが必要で、対応できるメンバーが限られていた。
  • 競争が激しくなるビジネス環境において、製品ライフサイクルが短くなる中、新製品が出るたびに画像認識の設定作業が必要でボトルネックになっていた。
  • 画像認識の品質において、不良パターンのルール化が難しく、不良品防止のために過剰検知傾向を許容せざるを得なかった。

このような課題があった中で、AIの画像認識ソリューションを導入。2種類のAIモデルを用いた、ダブルAIの構成を採用しました。これにより、仮に片方のAIで不良を見落としたとしても、もう片方のAIで不良を検知することができ、目標であった判定精度向上の達成につながりました。

事例2:製薬会社様の液中異物検査・外観検査にAIを活用

続いては、製薬会社様に関する導入事例です。製薬業界においても、検査は重要なプロセスですが、その中でも液中異物検査や外観検査にAIが用いられました。

従来は目視を中心に検査を行っていたものの、目視検査員の人員確保が難しく、検査ラインの拡充が難しいという課題がありました。検査ラインが拡大できなければ、生産計画や営業・販売など、多方面に影響を及ぼします。また、検査の品質の観点からも、従来の検査機器では気泡を異物として誤検出してしまうことが多発し、検査に想定以上のコストがかかっていました。

これらの課題を解決するため、AIの画像認識ソリューションを導入。特にAIによる外観検査が、人の目視検査と同等の検査能力を有すると証明されたことが、検査ラインへの導入の足がかりとなりました。

その結果、AIによる外観検査で気泡と異物をしっかりと識別し、過剰検出を防止して目標とする検査精度を達成しました。それだけでなく、AI外観検査システムで記録された検査データが、検査員の教育資料などに用いられることで、幅広い異物検出パターンを学習しやすくなり、全体の検査制度の向上にもつながりました。

まとめ

従来からあった画像認識の技術に加え、AIを活用することで、製造業などで目視や外観の検査プロセスを高精度に自動化することができます。今後の人口減少が見込まれる日本において、人手不足といった課題を解決する意味でも、メリットが大きいソリューションと言えるでしょう。複雑で高い精度が求められる検査においては、属人化するケースも多いですが、AIを活用することで特定の従業員に負担が偏ることなく検査プロセスを遂行できます。

AIの活用は、まだまだ普及しているとはいいづらいですが、一方ですでにレンズメーカーや製薬会社の検査プロセスにおいて、AIの画像認識ソリューションが活躍している事例もあります。導入しているだけでなく、判定精度の目標達成に貢献しています。

HOYAでは「画像認識ソリューション」を提供しており、画像認識の技術を自社の製品製造プロセスに組み込んでいきたい企業をサポートしています。興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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